【日本画特講-基本編-】全8回

【日本画特講基本編】全8

まずは顔料をのせる前の、画面の下地作りとなる「地塗り」。
岩絵具との接着性をさらに良くする為に行います。
ある程度、絵具をのせて背景彩色まで試みます。

受講生の下図もおおよそ出来上がってきました。
花の写生するも良し、資料を集めて描くも良し。
描きたいモチーフをどのように画面に入れるか試行錯誤しつつ、下図を作り上げていきます。
来週以降は転写していきます。

46013225_359452588197248_8119849897466789888_n

46056226_359452624863911_3914489187063037952_n 46102191_359452581530582_2264676104163819520_n47318050_372619253547248_2878506512211247104_n

下図は、モチーフ1つだけを選択して写生し、「余白」を大事に構成します。

水干絵具と岩絵具の扱いに苦戦しつつ、背景彩色を進め、様子を見て下図を転写します。
ある程度背景の彩色を進めたら、モチーフを塗っていきます。
使用感を伝える事が難しいので、とにかく絵具をどんどん使ってもらう。
水干によっても絵具の色によっても、塗り重ねの感覚は様々で、同じ作業でも仕上がりが驚くほど差が出てきます。

地塗り、下塗りが終わると、大きな作業から小さな作業に変わる為、たくさんの絵皿になって卓上が賑やかになります。
でもいよいよモチーフ彩色とはいえ、とても気を遣う作業なので、静まり返って皆さん黙々と描いています。
最後は絵皿の膠抜きをして、次も使えるように片付けます。

48373165_381968472612326_3087213631847268352_n

講座の中ばまでみんな背景に手こずっていたものの、後半は卓上が絵皿だらけの賑やかになりつつ数名が完成。ほか、9割がた出来上がりました。
ほとんどの方が初めての日本画制作でした。

48378033_381968652612308_6875065617993433088_n

48422088_381968639278976_7523013386519445504_n48384631_381968572612316_8144299376756391936_n

48361205_381968615945645_9103498443061460992_n

 

全体講評ではそれぞれの作業過程を振り返り、日本画絵の具の特性による扱いの難しさ、予期せぬトラブルなどふまえつつも、それぞれの良い制作の取り組み方や癖や性格も作品に現れて、それぞれ個性的な作品に仕上がりました。
全体的に良い出来上がりです。

47386399_372619380213902_6101655678588289024_n

48373622_381968659278974_5548580464865837056_n48411854_381968529278987_8273464032782974976_n