「美術解剖学」骨格と筋肉について

現在、ほぼすべての学生が基礎デッサンで石膏像を描いています。
先日、そこから一歩踏み込んだ授業を行いました。
「美術解剖学」です。像の表面の様子から体の内部構造の把握を試みます。
普段描いている石膏デッサンは、全身像の一部を切り取って型取りされたものをモチーフとしていますが、全身の形状の確認と、骨格と筋肉の構造や動きを把握することで、より多くの情報を正確に捉える訓練です。

この時期活躍する骨格標本。愛称「ポッキー」
骨と骨の隙間から見える後ろの骨まで描かなくてはなりません。空間把握能力も鍛えられます!
IMG_8507
全身の骨格図と筋肉図を描いています。
普段の石膏デッサンではあまり意識していなかった骨格や、全身のバランスを確認しています。
一見単調に見える作業ですが、何度も描いては修正するので頭の中はフル回転です。
IMG_8501
鳥類や哺乳類といった動物のスケッチも行いました。
今後の人物表現や石膏像のデッサンにおいて説得力が増すこと間違いナシ!
IMG_8534
この時期は早く描くことよりも、充実した観察力や理解力、表現力を身に付けることを目標に授業を行っています。
受験のためというより、クリエイターとしての土台の形成ですね。
生み出される作品の「質」とは「観る目を養い、腕を磨く地道な訓練」によって誰でも向上させられるものだと思います。
頑張れ!未来のクリエイター!